先日購入したぐるっとパス。
第2弾として、二子玉川近くの静嘉堂文庫美術館に行ってきました。
4月24日(火)から「酒器の美に酔う」という展覧会をやっています。
ですが、本当のお目当ては特別出品の国宝「曜変天目」です。
簡単に説明すると、12~13世紀の中国で作られた茶碗です。
黒い器で、内側に星のように見える模様があって、青く光っていて、見る角度によって光が移動して見える。
「器の中に宇宙が見える」と評されています。
そんな風に言われていたら、ちょっと見てみたくなりますよね。
元は徳川将軍家のもので、徳川家光(第3代将軍)から春日局にわたり、そのあと子孫の淀藩主稲葉家に伝わる。
→その後1934年に三菱財閥総帥の岩崎小弥太が購入し入手。
→そして現在は静嘉堂文庫所蔵。
→そして今回、その天下の名器の前に立ち、つぶさに観賞する45男。(歴史上の有名人に並んでしまった感じがしなくもない)
なんかロマンを感じますね。
ちなみに昨年、東京丸の内の三菱一号館の美術展を見に行った時に、館内の三菱センターデジタルギャラリーでデジタルコンテンツとして、この曜変天目をいろいろな角度から見ました。
でもやっぱり本物を見なくっちゃ。
というわけで静嘉堂文庫に到着。
ちょっと入り口がわかりにくい(あと狭かった)ので、事前に調べていくことをおすすめします。
今回も車で行ったのですが、10時10分くらいに到着して、駐車スペースが1台だけ空いていた。ラッキー!
天気も良く、ゴールデンウィークということで人も多いです。
入館料は1000円ですが、ぐるっとパスで入れます。
近くにある台で、スタンプラリーのページにスタンプを押します。
いざ入場。
と思ったら入ってすぐのところに、意外とあっさり国宝が目の前に!
立方体?のガラスケースの中に展示されていて、四方から観賞できるようになっています。
いつも美術展などに行くとき、近距離用の双眼鏡を持っていきます。
特に最近は小さいものを見ると目が疲れるのです。
使っている人をあまりみたことがないのですが、今日は単眼鏡を使ってじっくり観賞している人が何人かいました。
まず双眼鏡でじっくり眺めてみました。
青い。本体を固定しているワイヤーが十字になっている。
宇宙にみえなくもないけど。。。
双眼鏡はやめて、肉眼で見ます。
おーー、この方が白い台と照明との対比で、ぐっとすてきに見えます。
細かいところを見るより、器全体を見た方がいいなと思いました。
何百年も昔から、歴史上の有名人たちの手を実際に経て、今ここにあるのか。
そう思うと不思議な気分になります。
たっぷり眺めて満足しました。
あとはいろいろな時代の色や形の酒器を見ました。
おもしろかったのは「酒飯論絵巻」という絵巻物。
酒の席ではたくさん酔っぱらって過ごすことが、主への礼儀みたいな、当時の風習が描かれていたのですが、酔っぱらって縁側でオエーっとなっている人の、「オエー」を犬が喜んで下で待っていてなめて(!)いる絵が衝撃的でした。
やっていることは、今も昔もあまり変わらないんだとゆかいな気分に。
あと最後の方に、印籠と木彫りの根付があったのですが、双眼鏡で細かいところをじっくり見るとすてきでした。
特に木彫りの「酒呑人物」なる根付は、小さいものなのですが、双眼鏡で見るとこちらに向かって、実にユーモラスな表情で笑いかけてきます。
今日の静嘉堂で一番熱心にこの根付を見たのは、私ではないでしょうか。
全体的に展示はそんなに多くなく、さくっと?見られる美術館でした。
国宝を見た!と自慢したい人にはなかなかおすすめです。
近くが見える双眼鏡を探している方、いかがでしょう?
美術観賞や動物園、野外で植物や昆虫を観察など使い方はさまざまです。
私が持っているものの後継モデルです。